経済情報
パプアニューギニアは鉱物や再生可能資源等、天然資源が豊富で、林業、漁業(マグロ漁獲量は世界有数)、農業が盛んです。また、金、石油、銅などの鉱物埋蔵量が多く、全体の輸出額の72%を占めています。パーム油の生産は(主に私有地などから大規模な契約栽培で生産高増加)近年着実に伸びており、今日の主要な農産物輸出品となっています。
コーヒーが主要輸出作物として根強く生産され(主に高地で生産)、続いて沿岸部で小規模農家によって生産されるココア、ココナッツオイル/コプラと続き、お茶、ゴム等が大規模経営の農場で生産されています。
パプアニューギニアは、太平洋島嶼の中で最大の経済発展をしている国であり、2003年以降、農業、漁業、林業など第一次産業や、鉱業、石油/ガス、製造業なども発展し、及び建設、通信、小売/卸売、観光、サービス業等も増加した為、国内総生産(GDP)は人口の増加率以上に増加しました。また、パプアニューギニアの経済成長を期待する主な要因としまして、液化天然ガス(LNG)をベースとした新たな産業の発展があげられます。
190億USドルのエクソンモービル参画のプロジェクトでは、東京電力がパプアニューギニアのLNGを最初に購入し、2014年に最初の引き渡しをしました。この経済成長の背景にある主な要因としては、鉱物製品に対する高い需要と鉱物/農業セクターの強い商品価格がありました。またアジア市場で液化天然ガス(LNG)の取引が堅調だったこともあげられます。しかしながら、2015年以降は、世界の商品価格の下落に伴い、経済成長が鈍化しています。
投資情報
パプアニューギニア投資促進庁によると、2012年、外国企業は2011年の投資額の47%増となる総額$28,796億USドルを投資しました。
2007年から-2012年までの5年間で最も高額の投資がなされたのは、石油/天然ガスの採掘、建設、農業、鉱業、不動産であった。2012年に海外からの資産の大半(87%)が石油鉱物セクター、続いて製造業に投資されました。パプアニューギニアでの主な投資先としては、農業、漁業、林業、鉱業、石油、工業団地、観光、サービス業等があげられます。
パプアニューギニアは、「PNGビジョン2050」と呼ばれる国家成長政策を掲げ、その下に複数の計画を策定しています。 「2030戦略的成長計画」と呼ばれる10年間の計画や、「中期成長計画」と呼ばれる5年毎の成長計画があります。「戦略的成長計画2030」では、政府は統合された広い範囲で経済成長がスムーズに促されるよう経済の通路という概念を導入しました。これは交通および公益事業の包括的で効率的なネットワーク、高度な教育、保健サービスなど、政府により綿密に計画されたシステムです。投資促進庁(IPA)は、パプアニューギニアに投資を希望する投資家の方々が最初にコンタクトを取る窓口です。 IPAへは、ウェブサイトから直接アクセスすることができますし、在日パプアニューギニア大使館を通じてコンタクトを取ることも可能です。
貿易情報
近年では半工業製品、工業製品の輸出が大幅に増加してますが、従来パプアニューギニアの輸出品は未加工の原料が主でした。主な輸出品としまして、金、石油、銅、木材、ココア、パーム油、コーヒー、コプラ、ゴム、マグロ等海産物です。近年ではさらに液化天然ガス(LNG)、コバルトやニッケルを輸出してます。
1975年の独立以来、農産物や鉱物資源輸出からの収入がパプアニューギニアの最大の収入源となっています。
パプアニューギニアの輸出相手国上位10か国は、オーストラリア、日本、フィリピン、中国、ドイツ、オランダ、韓国、英国、スペイン、シンガポールとなります。
一方、パプアニューギニア輸入相手国上位10か国は、オーストラリア、アメリカ、シンガポール、中国、日本、シンガポール、マレーシア、香港、インドネシア、韓国となります。